証明せずともそれを間近で見ていたジョブスはわざとらしく頷いている。
「20代で仕込んであの大きさの子供はちょっと無理ですもんねェ。まあ、世の中には似てるのが3人は居るとか言いますし、あまり深く考えるのもアレですかね。ほら、父親似ってのが相乗効果になって一層そう思っちゃてる可能性もあるし」
「そうやって、無理矢理納得せざるを得ない、と……最優先事項は別にあるから仕方ない事か」
察した真意、言った方は変わらない態度で再び首を縦に振った。
「ええ、それに総帥には船の間だけでも難しい事は考えず休んでほしいですしね。ホントはノイシュタット行き延ばしてほしかったですけど、そんなの無理だって知ってるし」
「その言葉をそのまま返してやろう。本来ならダリルシェイドへ送り返す所だぞ……」
互いを理解した上で気を使う2人は、同時に深い溜息を溢す。視界の中に居るのは元気な若者達。
「歳取りましたよねェ俺等……若いの見てると、18年って月日を実感しますよ」
「すっかりジジィだな」
「なんの、俺ァまだまだ現役ですよ」