フィリアの質問にカイルは少し自信を持って答えた。
「晶術は母さんに教えてもらって、剣術の基本をエミリオさんから教えてもらって……」
「あら、そうなんですか? リオンさん」
「暇な時だけだがな……だが晶力を用いた剣技までは教えてない。独学なのか?」
エミリオからの問いには、少し俯きがちに答える。
「実は母さんに内緒で、町の外でモンスターと戦ってたら何時の間にか……」
「お前……」
「そういえばカイル俺が帰った時ベアと戦ってたっけな……あれきりだと思ったら、常習犯かよ……」
「ご、ゴメン……でも、チビ達と町を出たのはアレが初めてで……そしたらあんな大きなモンスターに遭遇して……」
いけない事だと自覚はあったのか、今までの元気は消えカイルは深く俯いていた。同時にエミリオもロニも深く溜息を吐いていた。
「ルーティには黙っておいてやるから……これからは自重しろ」
「はい……」
「聞こえんぞ」
「は、はい!」