「サンダーブレード!!」
奮われた雷の衝撃は砂を抉り巻き上げ、モンスターに炸裂する。結果、後ろから追い掛けて来ていたモンスターの大半は砂に沈み彼等はそれを眼で確認し先へ進む。
「フィリア、何か生き生きして……っ、何だ、この匂い……!?」
走りながらスタンが言うと、他の者達も“匂い”を感じ顔をしかめる。その正体に真っ先に気付いたのは、顔色が悪い様に見えるフィリア。
「コレは、何らかの化学物質が過剰な反応を起こしている……つまり、有毒ガスですね!」
恐らくそうだとは思っていた。花の奥に刺さる様な匂いに身体は不快感を覚えている。
そしてフィリアは続けた。
「しかも一種類ではないようです。それ等が混ざる事で更に毒性が増す事も考えられます。
しかし、此処まで匂いが強いなんて……わ、私……」
「フィリア! マスク! マスクしましょ!」
「あ、はい」
ルーティに言われてフィリアは持っていた防毒マスクを着け、他も足を止め同じ様にマスクを装着する。
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bkm
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