12

「サンダーブレード!!」


 奮われた雷の衝撃は砂を抉り巻き上げ、モンスターに炸裂する。結果、後ろから追い掛けて来ていたモンスターの大半は砂に沈み彼等はそれを眼で確認し先へ進む。


「フィリア、何か生き生きして……っ、何だ、この匂い……!?」


 走りながらスタンが言うと、他の者達も“匂い”を感じ顔をしかめる。その正体に真っ先に気付いたのは、顔色が悪い様に見えるフィリア。


「コレは、何らかの化学物質が過剰な反応を起こしている……つまり、有毒ガスですね!」


 恐らくそうだとは思っていた。花の奥に刺さる様な匂いに身体は不快感を覚えている。

 そしてフィリアは続けた。


「しかも一種類ではないようです。それ等が混ざる事で更に毒性が増す事も考えられます。
 しかし、此処まで匂いが強いなんて……わ、私……」

「フィリア! マスク! マスクしましょ!」

「あ、はい」


 ルーティに言われてフィリアは持っていた防毒マスクを着け、他も足を止め同じ様にマスクを装着する。


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -