ソーディアン達の言う通り、この地のモンスターは非常に危険だと分かる。とにかく目の前の獲物を狩る、危険を察する本能さえも無くしてしまったかの様なモノ。

 これではカルバレイス人に協力を求めるのも一層難しく思える。


「うー……眼に砂入ったかも……ちょっとゴロゴロする」

「ばっかね、気をつけなさいよ」


 眼に違和感を覚えながらも砂の向こうから飛び出て来るモンスターを倒すスタンにルーティは注意し、足下から現れた牙を避け斬り落とした。

 視界のハンデはあるものの皆は善戦を繰り広げ、始祖竜にモンスターを近付けさせない。ソーディアンマスターは勿論、訓練と実戦を積んだ軍人の動きには規則性と確実性があり、人間は負けていないという実感を抱かせる。


「ちょっとデタラメにいきますよ!」


 フィリアの宣言の後、具現した光の束は砂の向こうを攻撃はする。その威力は以前のモノより向上している様に思えた。

 そしてそれを見て広範囲晶術で味方を回復しながらルーティは呟く。


「やっぱりなんか、感じが違うっていうか……爆弾魔モード?」


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bkm

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