状況そのモノではなく、その状況に対する自分の捉え方は確かに自由だろう。そしてその専売特許は彼が持っている。
「なるほど! ウッドロウさんナイスアイディアですよそれ!」
真っ先に賛同するのはやはりスタン。そしてその明るさが伝染する事を知っているリオンは軽く溜息を吐く。
「ま、実戦は必要だと思っていたがな……それが視界不良の砂漠での防衛戦とは、随分と難易度が高くなったものだ」
「でもそんな長い時間迎撃するわけじゃないでしょ? それに正体不明のガスに比べたらなんてことないんじゃないかしらね」
「それもそうだがな……」
難しく考えた所で状況は変わらない。つまりは進路を確保する、それだけの話だと自分に言い聞かせリオンは腰を上げ指示を待つ兵士に言った。
「着陸後、視界が確保出来るまで防衛線を展開する、始祖竜に傷を付けるわけにはいかん。確保出来次第僕達と部隊はトラッシュマウンテンへ、始祖竜は上空待機だ。作戦終了後は此方からの合図始祖竜を呼び、セインガルドへ戻る……以上だ」
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bkm
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