完全に理解する事が出来ないスタンだが、危険だというのはよく分かり頷く。

 状況確認の為にもリオンは続けた。


「それを避ける為に今から降りるのは岩場と砂漠の境、砂は巻き上がり視界は暫しの間ゼロになると言っていい。だが中で待機していてもモンスターに此処が襲われるとすると……砂が治まるまで外でモンスターを迎撃する、しかないだろうな」

「始祖竜を囲む様にして戦えば、背後を突かれる心配は無いだろうな。いざという時は始祖竜に戻り離脱すればいい……そういうわけだな、リオン君」

「ああ……風系の晶術を使用する方法も考えたが、そもそも攻撃や防御用のモノでそれはと思ってな……」

「余計視界が奪われるだけかもしれんな」


 冷静なウッドロウはそう言ってから浮かない表情のリオンに提案する。


「リオン君、こう考えてはどうかな、自分達の力を試す良い機会だと。人間相手では本気を出すわけにもいかず、かといってわざわざモンスターが居る場所に飛び込み刺激するわけにもいかないからな」


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bkm

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