報告を全て聞いたリオンは腕を組む。


「そうか……砂が止むまで待機までは良いんだが、その間にモンスターが始祖竜を襲わないとも限らないな。普通のモンスターなら生体兵器なんて向こうから離れていくが……先日研究所に向かった時、一部のモンスターが始祖竜に牙を向けたらしいからな……破壊されたら洒落にならん」

「でも、大丈夫だったんだよな?」

「まだ視界や足下が良かったからな。暗闇の砂漠では足下が覚束なく地の理が向こうにある上に、過酷な環境だというせいか厄介な種が多い。前回の様に馬車を使っても始祖竜に襲い掛かるくらいなら間違いなく飛び掛かってくるし、近くまで竜で運ぼうにもそれ以前にカルバレイス人が砂漠用の馬車を貸してくれるとは思えん、向こうは他国以上にギリギリだろうからな」

「つまり……結局どうすればいいんだ?」


 まだトラッシュマウンテンにすら着いていないというのに考えなければならない事が多い。スタンの問いにリオンは出来る限り話を纏めた。


「まず第一にトラッシュマウンテンのすぐ近くに着陸出来ない理由は、始祖竜の風圧の影響を与えない為だ。ガスの流れが変わって大爆発、なんて事が起きるかもしれないからな」


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bkm

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