恐らくだが、純粋に心配しての言葉だろう、皆に悪寒が走る。


「おいスタン、お前確かソーサラーリングを持っていたな」

「うん」

「僕が預かっておく、今すぐ寄越せ」

「ん、分かった」


 熱線を射出するソーサラーリングと可燃性ガス、相性はある意味最高であり、だからこそスタンには持たせられない。“うっかり”なんて現場では通用しない以前の問題になる。


「あとは……ルーティ、お前まさかレンズを持ってたりしないだろうな」

「当たり前でしょ、溜め込む意味が無いんだから」

《レンズが動力の機器がトラッシュマウンテンにある可能性が高いものね。うっかり……なんて笑えない話になるわ》


 前以て把握出来る危険性は徹底的に排除するべきなのは考えるまでもない。しかし、排除しきれない危険性もある。


「スタン……晶術は絶対に使うなよ、何が出てもだ。爆破で全員木っ端微塵なんて笑えんぞ」

「お、おう……大丈夫、ちゃんとする」

「ならいいが……」


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bkm

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