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 今は問題無いかもしれないが、流れ込んだ海水によって更に地盤が削れ連鎖的な崩壊が起こる可能性がある。そうなると整地作業に支障が出るのは考えずとも分かる、この地下に研究所がある事を考えるとこれ以上の地形の変化は好ましくないだろう。


「一般人の立ち入りを禁止する為にも鉄筋は必要だろうな……今の情勢ではすぐにとはいかないが、許可は間違いなく降りるだろう。お前は此処に残るのか?」

「はい、現場指揮を任されましたので」

「なら僕が閣下に進言しておこう、城に戻ったら顔を合わせるだろうしな」

「ありがとうございます」


 何時も通りの彼、だが今は少し違った印象をリオンは受けた。


「……リオン様、個人的な話をしてもよろしいでしょうか」

「ああ……構わない」


 彼にとって珍しい要望に了承すると、ウイルは視線を落とし話す。


「私は、やはりどうしてもセシル様が裏切ったとは考えられないのです」


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bkm

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