皆が集まった所で彼女は謎のデータを再生した。

 それはどうやら映像データらしく、映っている場所はこの部屋、そして1組の男女がそこに居た。


《なっ……!?》


 狼狽えたディムロスをマスター達が気にする傍で映像は進む。


『此処で、もう1人の私達が生まれるのね……こんな事を思ってはいけないとは思っているのだけれど、可哀想だと思ってしまうわ……貴方を想っていても、触れられないなんて……』

『そうだな……だが、軍人としての覚悟は備わっている筈。ミクトランを討つ、それが我々が最優先にすべき事だ』

『ええ……大丈夫、分かっているわ。私達が出来ない事、私達だから出来る事……全うしてみせるわ……ね、ディムロス』

『……アトワイト……』


 何やら良い雰囲気になった所でフィリアが映像を慌てて切った。


「チ、チェルシーさんにはまだ早いですからっ」

「そんな事ありませんよぅ、私は立派なレディですから!」


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bkm

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