シャルティエは少年の発言に傷付いたのか、後ろ向きな事を呟き始める。
それを目の当たりにしソーディアンは言った。
《ぶん殴りたくなりますね……僕に手があったらすぐにでも罵声を浴びせた上で締め上げるのに……》
“本人”にそこまで言わせるのだから、シャルティエという人物のネガティブはかなりのモノ。
そんな彼はおかしそうに笑っている。
「凄いね、そっちの僕、随分変わったんだ」
《坊っちゃんのスパルタを乗り越えた結果だね、僕は坊っちゃん一筋なのさ》
「……いいね、心の底からマスターを信じてるんだ」
《うん、昔の自分じゃ有り得なかっただろうな》
感慨深そうに1人と1本は己を語る。
そして不意に、シャルティエがリオンに質問を投げ掛けた。
「ね、君ってどうして戦ってるの? 命を賭けるのは……やっぱり世界の為?」
頷くべきなのだろうが、少年はそれが出来なかった。
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bkm
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