シャルティエの溜息は長く、当時の事を物語る。そのマスターは思った事を告げる。
「シャルは大器晩成型なのかもしれないな」
《まあ地上軍の中から選ばれたソーディアンマスターである事は確かですからね……僕のオリジナルは大器になれたんですかね》
終戦後ソーディアンはすぐに封印される形なった故に、オリジナルがどの様な人生を送ったかを知る事は出来ない。
だからリオンは、自分の人生の半分以上を共に生きてきた愛剣に言った。
「僕にとってシャルは充分大器だ、お前が居てくれて良かったと思う」
《坊っちゃん……》
剣は返す。
《それってやっぱり、僕には使用人がピッタリって事ですかね?》
「…………」
少年は笑いを堪えている。
《もー……僕が否定出来ないからって、意地悪するんですから》
「フフッ……だがシャルが居て良かったのは本当だ」
《もちろん、分かってますよ》
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bkm
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