モンスターを薙ぎ倒し雄叫びを上げる女性を“凄い人”と称する事が出来るスタンに、驚くついでにリオンは呆れる。

 コングマンは変わらず真っ青だ、恐らく地獄絵図を見たか味わった事があるのかもしれない。


「リリスってマギーおばさんにモンスター討伐の方法とか習ってるし、マギーおばさんとまともに戦り合えるのじっちゃんくらいだし、まあリーネは大丈夫かな」


 笑って大丈夫とか言えるその笑顔が恐ろしい。


「何、リーネって戦闘民族の村なの?」

「知るか……」


 この青年の強さの理由が、皆何となく分かった気がした。ついでに妹の方も。

 真っ青なチャンピオンという貴重なモノを見た一行は進む。そして大きな機械扉の向こうに数個の機械扉が並ぶ広めの空間が現れた。


《まったく久しいな、千年前と変わり無い》

《そうね、あの頃を思い出すわ》

《ああ、緊張してきたー……》

《緊張なら皆しておるよ、心配するでない》

《ああ、流石に平常心を保つので精一杯だな》


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bkm

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