「任せてくれよ、ディムロスが居るしな!」
なんて屈託の無い笑顔と言葉。ウッドロウが笑みを溢した。
「スタン君の明るさは、本当に羨ましいな」
「え、そうですか?」
照れる青年、彼は何歳までこんな感じなのだろうとリオンは思う。
「今でコレじゃあ考えるだけ無駄か……」
兵から報告があったのはそれから2時間程経った頃。明らかな人工物を発見したという報告であり、スタンとリオンが奥へと向かった。
一番奥で兵が指すのは、確かに自然発生した物とは考えられない金属製の壁。
《間違い無い、この先に研究所がある》
「じゃあ、この壁に術で穴を開ければいいんだな」
《ああ……リオン、他の者達と下がってくれ》
ディムロスの指示でリオンは兵達に事を伝え共にソーディアンを構えるスタンから離れる。
静かな地下、リオンは僅かに空気が震えるのを感じた。その次の瞬間、壁で小規模ではあるが威力のある爆発が起きる。
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