フィリアに戦々恐々している所にジョブスはやって来る。


「もうすぐ目的地に着きますよ。ただ、やっぱりモンスターが多いんで着陸してから少し待ってもらいます」

「やはりか……僕達は体力を温存しておく必要があるからな、スタン、勝手な行動は慎めよ」

「わ、分かってるよ」

「なら、良いんだがな」


 微笑を浮かべる少年、ジョブスは小声で放し掛けた。


「何か、昔の噂と比べて随分まるっまるになりましたよねホント」

「くだらない事言ってないで持ち場に戻れ、働き方によっては閣下に声を掛けてやるぞ」

「そいつは良い意味でも悪い意味でもってヤツですね。なので俺は言われた通り持ち場に戻りますよっと」


 笑いながら彼はさっていき、その背中にリオンは溜息を吐く。

 なかなか飄々とした男だが、スタンよりは扱い易いと感じるのは気のせいか。


「どうにも、僕の周りにはキャラの濃い奴が多い気がする」

《まあ……気のせいではないと思います、ハイ》


prev next

bkm

[back]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -