ディムロスの口調は何時もと変わらないが、やはり緊張が感じ取れる。しかし場の雰囲気だけならゆったりとしたモノで、その中心にはやはりスタンが居た。

 リオンはふと思った事を口にする。


「お前、故郷から手紙が来ていたと言ってたな」

「あー……うん……いやァ、リリスの怒った顔が眼に見えるようで……」


 彼が苦笑いをする程にその手紙の内容は凄かったと見える。自分がルーティに文句を言っているのとは違うのだろうと少年は少し感慨深く感じた。

 スタンの妹の話に、フィリアもふと思い出す。


「そういえばリリスさんの“死者の目覚め”という技、アレ凄い威力でしたよね」

「え、何その物騒な名前」

「実はですね……」


 説明するフィリア、説明を受けた周りの反応は様々だった。


「何つーか……近所迷惑もいい所ね……」

「近所の人は死者の目覚めが聞こえないと何となく調子が出ないって言ってるけどな」

「最早日常の一部なわけね……」


prev next

bkm

[back]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -