始祖竜の乗り心地は飛行竜と然程変わらない。少々手狭な所はあるが、休むくらいなら問題は無かった。
暫しの休憩中、スタンが問う。
「ディムロス、ソーディアンの強化って具体的にどういう事をするんだ?」
確かにその内容については未だ触れていなかった。ソーディアンとマスター、どちらも命を賭けなければならないというのはどういう原理なのだろうか。
《そうだな……ソーディアンとマスターの境を無くす……一度、両者の情報を混ぜ合わせ、それから再び個を確立する……説明が難しいな……》
《そうね、簡単に言えば2人で1人になるといった感じかしら。ソーディアンがマスターの、マスターがソーディアンの一部を持つ事で感情ではない、根本的部分から互いを完全に共鳴させる、といった感じね》
「んー……よく分かんないけど、とにかく凄い大変って事なんだな」
《ああ、難しい事を考える必要は無い。どのみちコレを乗り越えなくてはどうにもならんからな》
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