口論を続けていた2人はドライデンがやって来た所で止め、軍人としての顔を見せた。
「ドライデン閣下、始祖竜の準備が完了致しました」
「バッチリ、何時でも出発出来ます」
2人の報告を受けた将軍は頷き、ソーディアンマスター達とその仲間達に視線を向ける。
「軍は変わらず、バックアップに全力を尽くす。国の事は任せよ、七将軍は各地に部隊を敷いており、レイノルズも既にレンズ砲の作成に取り掛かっている」
「はっ」
「……必ず帰ってくるのだぞ」
それは軍人として勝利を望む言葉か、それとも1人の人間として若者が死ぬ事を望まない言葉か。
ダリスも彼等に激励を送る。
「君達なら大丈夫だと思っている、あまり肩に力を入れずに行って来い」
以前の彼からは考えられない心からの笑みに偽りは無く、やはり心なしか緊張をしていたソーディアンマスター達の肩を解す。
背負っているモノは確かに大きいが、支えてくれているモノはもっと大きい。
prev next
bkm
[back]