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 命を賭けた戦いの為に命を賭ける。

 誰も、何も言えなかった。


「千年前、ミクトランを討つ戦前と、神の眼を破壊する為の戦後、どちらでも強化を行わなかった理由はそこにある。ミクトランは絶対に討たなければならない、しかしマスターの死とソーディアンの喪失の危険性がある事に許可を出す者は居ない。ミクトランを討ちベルセリオスを喪失した時も、身心共に疲労困憊のソーディアンチームに耐えられる見込みは無いとコレも却下。
 以後ソーディアンチームは英雄……新たな時代の生きる象徴としての道が作られた為に、ソーディアンの強化技術と破壊が叶わなかった神の眼は封印された……」


 この話を聞いて分かるのは、強化技術の危険性とかつての英雄達の無念。


「だけど今回司令はソーディアン強化の許可を出した……もう今出来るのは、この方法に賭けるしかないんだ。強制じゃないけど……っていうのは無駄な言葉かな」


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bkm

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