彼女の意見はレンズハンターならではのモノ、それも筋が通っている。

 しかし、と言ったのはドライデン。


「せっかく溜め込んだ物を、その者は提供してくれるだろうか……現金化するとしても、レンズ砲に国家予算を流すとすれば難しい。
 オベロン社もミクトランが既に手を回していたのか、レンズの流通ルートが狂ってハンター達が暴動を起こし掛けている。まあ原因は換金不可能ではなく、この状況下による恐怖心の方が大きいだろうが……」


 世間からレンズハンターへの印象は決して良いとは言えない。金にがめつい、単なる盗賊、実際その様なレンズハンターも居り、逮捕者も出ている故に仕方ないだろう。

 この中で唯一のレンズハンターは悩みながら言った。


「確かに渋るかもしれないけど、流石にこの状況でレンズに固執する馬鹿は少ないでしょ。勿論金なんて出す必要なんか無いわ、もうレンズの価値なんてゼロに近いんだから」


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bkm

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