愛されていた、それだけでは満足出来ない欲。
ルーティが溜息を交えつつ言った。
「年寄り臭い事言ってんじゃないわよ、まだ10代でしょ? 人生なんてまだまだこれからよ、遊んで働いて、結婚したり子供産んだりね」
「……お前と結婚してくれる様な奇特な男が居るだろうか」
「アンタねェ……アタシはこれでも結構告白とかされるんだからね、ナメないでいただきたいわ」
「えっ……」
小さく声を上げたのはスタン、姉弟は視線を泳がせる彼を見る。
「どうしたのよ……もしかして、アタシがモテるという事実にショックでも受けた?」
「それは……うーん……」
「な、悩んでんじゃないわよ……! 言っとくけどアンタなんてねェ、田舎で身を固めてジジィになるまで畑仕事やってるのがお似合いよ」
「…………」
考え込む青年、予想外の反応ルーティは慌て、リオンは溜息を吐く。
こっそりシャルティエが告げた。
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bkm
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