それがどんなに重い責任となるか、彼がよく分かっているだろう。でなければ、こんな強い眼を見せはしない。
ウッドロウが微笑を浮かべた。
「そうなると、国際会議が必要になるな。オベロン社は殆どの国にレンズ技術という影響を及ぼしている、君一人に責任を押し付けたりはせん」
「……そうか」
心強い言葉に、少年から漸く自然な笑みが溢れる。
すると兵士は現れ、敬礼の後用件を伝えた。
「ウッドロウ様、ファンダリアのダーゼン様より書簡が、アルバ様からもチェルシー様に、ダリス様からはマリー様に手紙が届いています」
「そうか、すぐに行く」
「私も行きますっ」
「フフ、ダリスもアルバ殿も心配性だな」
ファンダリアの3人は兵士と共に部屋を去って行く。
それと入れ替わる様にしてフェイトが入って来た。
「ジョニー、俺は一度国に戻る、此方の事は頼んだぞ」
「えー……」
「いい歳して、えーとか言うな。お前一応シデン家の人間なんだからいい加減仕事しろ」
「ハァ……着いて来るんじゃなかったぜ……」
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bkm
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