虚勢の言葉、今はそれも弱々しい。指摘したのはルーティだった。


「よく言うわよ、アンタずっとうなされてたんだから」

「なっ……」

「強がりも大概にしなさいよね」

「……お前もな」


 憎まれ口を叩けるならまだ互いに大丈夫、少年はそう感じ息を吐く。

 仲間が揃った事を一通り喜んだ後、分かっている現状について話し合う事になった。


「しかし、聞けば聞く程恐ろしい男だなミクトランというのは……グレバムなんて小物にしか思えなくなる」

「そうですねぇ……全然王様なんかじゃないですよ、王様は民を想って王様なんですから」


 マリーの言葉に、チェルシーが自信満々に言う。視線はウッドロウに向けられ、失笑された。

 ジョニーも2人に同意する。


「ティベリウスなんざ霞みたいなモンだな、野望の規模が違い過ぎる。ていうか、ティベリウスは天地戦争時代に生まれた方がその武力を発揮出来ただろうにな、つくづく残念な男だ」


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bkm

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