「とにかく今は、レイノルズの回復を待つしかないだろう。モンスターが活性化しているという報告もある、今は耐えるしかない」

「はい……あの、他の者達は……」

「ソーディアンマスターで1番重傷だったのはお前だ、故にもう皆回復している、安心しろ」


 “安心”、彼はそう言うが表情は何処となく重い。普段から将軍の表情は固いが、今のモノはそれと違う。

 その理由をドライデンは自ら話した。


「彼等が眼を覚ました少し後……天上から機兵が現れ、真っ直ぐクレスタへと向かった」

「……!?」


 偶然、である筈が無い。天上王は他者が傷付く事に何の情も無いのだから。


「すぐに軍を動かす事が出来なかった故、癒えたばかりのソーディアンマスター達がクレスタに向かい機兵を撃破した。死者は居らず、町の被害も少なかったそうだ。その間この街もモンスターに狙われたが、七将軍を総動員してほぼ無傷で済んでいる」

「…………」


 彼女の事だ、止められても行っただろう。共に過ごした家族が彼女の支え、それを護る為なら命を賭ける筈。

 親の様に。


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