「話は大方、ウッドロウ王から聞いた……とにかく、今は生きている事を喜ぶとしよう」

「はい……」


 返事にあまり力は無い。

 ドライデンは構わず起こった事をハッキリと言葉で伝えた。


「空が外郭に覆われた後、あのベルクラントという兵器が海に落下した。そこに近くを進んでいたフェイト王がお前達を助け、ダリルシェイドまで運んでくれたのだ」

「そうですか……」

「うむ……その数時間後、天上から勝利宣言が降った。天上王ミクトランと名乗った奴は地上には二度と光が降りない、地上の民に天上に上る資格は無いと言い高笑いしておったわ……お陰で民は暴動を起こす気力すら無くし、街はあり得ん程に静まり返っている」

「……申し訳、ありません……天上王を、止められず……」


 外郭完成を阻止する事、それが使命だった。だがそれが達成される事は無く、今こうして最悪の事態に世界は転がっている。

 将軍は首を横に振った。


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