ミクトランの自由を奪う彼は、笑った。
《私を父と呼んでくれるか……ルーティ、エミリオ、愛している……》
そして彼はソーディアンマスター達に告げた。
《私の罪は計り知れない……だが、この男を永遠に拘束するのは不可能だろう……。だから……そうでなくても君達は、此処で死んではいけない……ベルクラントを、地上に落とす……生き延び、止めてくれ……!》
「貴様っ、何を!?」
《そしてどうか、彼女を救ってやってくれ……! 彼女は……!!》
「黙れェ! ヒューゴ!!」
身体の権利を取り戻そうとミクトランは足掻き、それを止めようとヒューゴも足掻く。
《ミクトラン……全てが……貴様の、思い通りに動くと……思うな!!》
「よさんかァァァ!!」
「お父さん!!」
「父さん!!」
見た気がした、実際には見えはしなかっただろうが。
確かに彼が、微笑んだ気がした。
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bkm
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