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《坊っちゃん!!》


 声を振り切り、シャルティエを構え彼は駆け出した。狙いは勿論天上王。

 しかし既に力の差は見えている、感情でそれを打破出来る程世は甘く出来ていない。結果は、彼自身も分かっていたのかもしれないが。


「リオン!!」


 スタンが叫んだ直後に血は散った。誰の血かなんて考えるまでもない、吹き飛ばされた身体は姉の傍に打ち付けられ床を赤に汚す。


「ガキが、大人しくしていれば楽に死ねたというものを」


 ミクトランは姉の言葉を受けながら荒い呼吸を繰り返す少年を見て笑い、そして高らかに笑う。


「さて? それでは、ベルクラントの発射といこうか」

《止めろミクトラン!!》


 止めなければならない。だがマスター達は身体に受けたダメージが大き過ぎたらしく動く事もままならず、ソーディアンも場が完全にミクトランが所有する神の眼の支配下に入ったらしく術も使えないでいる。当然治癒晶術も。

 何の抵抗も出来ないまま、一瞬の静寂の後に大きな揺れが起きた。


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bkm

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