確かに、ヒューゴの余裕の笑みには違和感があった。それが何なのかは分からないが、何故か彼の外見に不釣り合いに思える純粋な悪意が感じられた。
それは、レンブラントの話を聞いたからなのだろうか。
「そちら来ぬのなら此方から行くぞ?」
宣言と共にヒューゴの周りを膨大な晶力が渦巻き、すぐに具現する。
「アンビバレンス!」
ソーディアンマスター達の足下に巨大な陣が展開された。皆は出来るだけ中央部から離れる為に駆け出し、それと同時に陣に向かい白雷が疎らに落ちる。それが終わった直後に黒と化した雷が陣から天井へと登った。
皆何とか直撃は避けたものの余波を受けてしまい、陣が消滅した後にはリオンとフィリアが膝をついた。ルーティが治癒晶術で2人のダメージを癒し、スタンとウッドロウがヒューゴに向かい走り出す。
「諦めというモノを知らん様だな」
「諦めたら、そこで終わりなんだ!」
prev next
bkm
[back]