《そろそろ外に出るぞ、足を滑らせないようにな》


 色んな緊張の中にいるマスター達は、ディムロスの指示に従って上部の出入口を開けまずスタンが顔を出した。


「うわっ……風強い……」


 耐えられない程ではないが、うっかり油断すると落ちそうになる風圧。身体を風に晒すスタンに他の皆も続き、そして見たのは忌々しいあの建造物。

 人間の罪とも言える、災厄の根源。それを守る壁の姿は見えない。


「アレがダイクロフト……敵が出てくる様子は、無いな……!」

《誘っている可能性もあるが、今更そんな事はどうでもいい。全員、ソーディアンを構えろ!!》


 風に耐え立つ彼等はしっかりとソーディアンを握り構える。すると周りにある晶力をソーディアン達がその身に集めていく。


《なるほど、コレは初めての感覚ね》

《レイノルズの頭脳には驚かされるのう》

《ハロルドよりは人間が出来てて良いよね》

《アイツと比べたら大概そうだろ……》


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bkm

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