数秒の間の後、ミサイルの雨は降り注ぐ。皆は避けるので精一杯であり、ミサイルの発射を続けながら砲口の準備が開始された。


「させ……ないわよ!」


 アトワイトの干渉を己の速さに集め、ルーティは走り出す。それはリオンの速さを越え、機体との距離を詰める。


「派手にいくわよ、アトワイト!」

《仕方ないわね、しっかりやりなさい》


 ミサイルが彼女に向けて発射されるが、それは当たらない。スピードはそのままにスライディングで機体の股を抜け、背部にあるミサイルに発射口に向かい飛んだ。


「サーペントエッジ!」


 ミサイル発射中だったせいか障壁は展開されず、水流を纏った斬撃が発射口を潰した、すぐに爆発するだろう。そして背部に仕込んであったらしい銃口が空中に彼女を狙った。

 今のままでは間違いなく当たり、その上爆発を貰う。その今を変えたのは横から跳び彼女を拐ったリオンだった。


「アイコンタクトくらいしろ馬鹿女!」

「上手くいったんだから文句言わないでよ!」


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bkm

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