結局敵の出現が無いまま彼等は施設の奥へと足を踏み入れた。レイノルズからの通信はその直後に入る。


『生体反応を確認、1人だよ』


 もしかしたら、そう皆が脳裏で考えた事は現実になった。


「お待ちしておりました、皆様」


 物腰柔らかな態度の彼は、機械が乱雑に置かれた大部屋で一礼する。


「レンブラント……」

「随分と久しく感じますな、坊っちゃん」


 屋敷に居た時と全く変わらないシャイン・レンブラント。彼にスタンは訊いた。


「どうして、イレーヌさんを止めなかったんですか……!」

「……どんな形でも生きてほしいという親のエゴでしょうかな」


 そう答えると、彼の前に上から大きな機体が落ちてきた。腕が無い2足歩行の高さが3メートルはありそうな戦闘用と思われる機体。レイノルズが解析結果を伝える。


『搭乗型兵器……!? 今の時代、コレを動かせる人が居るなんて……気を付けて、晶術を使えない代わりにそれは、幾らでもミサイルでもレーザーでも撃ってくる!』


 そして再び聞こえたレンブラントの声は、やはり機体から響いた。


『この憤り、貴方方にぶつける事をお許しくださいませ』


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bkm

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