物資輸送を主な目的とした施設ミックハイル。ソーディアンマスター達は静かに非常に広い中へ入ったが、敵が現れる様子は無い。レイノルズからの通信内容も、この状況が不思議に感じる様が分かる。
『うーん……何か裏があるのかな……こういうのが1番怖いんだよね……』
恐る恐る皆は進むが、やはり敵は現れない。奥まで誘い込んでいるのか、嫌な緊張感が漂う。
「……クルーザーが壊されてるって事は無いよな」
「余計な事言ってんじゃないわよ……ブン殴るわよ」
スタンの言葉に一瞬肝が冷えたルーティが後頭部に平手打ちを食らわせた。すかさずフィリアがフォローに入る。
「クルーザーは天上側にとっても大事な物ですから、壊す事は無いと思いますよ……? 絶対とは言えませんが……」
フォローになっていないとスタン以外は思ったが、それが現実故に仕方ない。肝心のスタンは納得したのか頷いている。
幸せな頭だとリオンは思いつつ、緊張を抑える為に静かに大きく呼吸を繰り返した。
prev next
bkm
[back]