ルーティの言う通り、今まで相手にしてきたのは機兵や生体兵器ばかりで人間の姿が全く無い。

 その理由もリオンは可能性として上げる。


「口封じと考えるのが一般的だが、ルーティの言う通り今は人手が欲しい状況だ、ヒューゴも無駄な事はしないだろう。だから“何か”に利用されているのではないか……僕はそう考える」

「“何か”……」


 呟くスタンは何かに気付いた様だが、リオンは敢えて指摘せず続けた。


「バルックは意志が強かった、イレーヌはあの状態だから扱い易いと踏んだのだろう。そして問題は……オベロン社の最高幹部の存在だ」

「最高幹部か……ヒューゴの右腕というわけだな」


 ウッドロウの言葉にリオンは頷くが表情は浮かない。溜息も混じり、如何にそれが重い現実かを教える。


「最高幹部はほぼ間違い無く天上側だろう、思考が正常か異常かはさておきな。だが問題はそこじゃない……」

「え……どういう事だ?」


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -