ディムロスの言葉にアトワイトが同意する。
《そうね……前兆が無かったのよね、彼女》
《強制的にあの状態にさせられたのだとしたら、納得出来るんだがな》
《それって、所謂自爆……》
《しかも敵を巻き込んだ……そういう事じゃろうな》
それから流れたのは重苦しい沈黙。何故こんな事になってしまったのか、彼等は自責の念を消し去る事が出来ないでいた。
千年前の戦いは何だったのか、悔しさも込み上げる。
《……シャルティエ、先程リオンが言っていたのはどういう事だ》
《え……っと……》
ディムロスからの問いにシャルティエは言葉を濁す。しかしすぐに沈んだ声で言った。
《僕達軍人なら簡単に割り切れるだろうけど、一般人には……どうなんだろ……》
《つまり人間関係……それも身近なモノ、というわけじゃな》
クレメンテの言葉にシャルティエは何も言わず沈黙を守る。
その間、マスター達はラディスロウに到着した。
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