《いいよねェ皆、恋人とか家族の話が出来てさ……親兄弟はピリピリしてるし、告白すればフラレるし……》


 言葉から感じ取れる負のオーラ、歴戦の猛者達もたじろぐ。

 イクティノスは溜息混じりに思い出した事を口にした。


《お前のオリジナル、あの日記はちゃんと処分したんだろうか……》

《あ……あーーーー!!》


 叫ぶシャルティエにイクティノスは再び溜息を吐く。他のソーディアン達は何となく察した。


《そういえばイクティノスとシャルティエは同室だったな……》

《まあ、若さ故のストレスがね……軍の中じゃあなかなか鬱憤晴らしは出来ないし》

《処分したとしても、ハロルド辺りがコピーしてそうじゃしなァ……》


 人の姿だったら両手で顔を覆い転がり回っているであろう姿を彼等は想像する。

 雑談は終わり、話は重いモノへと移った。


《気になるのはイレーヌの暴走だな……暴走自体予測出来なかったわけではないが、アレは妙だ》


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bkm

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