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 アイルツが教徒達に、神殿の無事が確保された事を伝えた。

 皆が安心し、重苦しい空気が晴れた所に、アイルツが再び話をする。


「皆、フィリアが今回の反乱の証人としてダリルシェイドへ行く事になり、暫く戻れそうにないらしい。
 全てが終わり彼女が戻るまで、この反乱で散った者達の為にも、皆で力を合わせ神殿を守っていこう」


 知識の塔に居なかったフィリアを疑う者は一人も居ないらしく、皆フィリアに激励の言葉を送った。

 恐らくアイルツが話を纏めてくれるだろう。


「皆さんに、神の御加護があらん事を」


 フィリアの祈りを最後に、一行はストレイライズ大神殿を後にする。

 ダリルシェイドへの道の途中、セシルがフィリアに小瓶を渡した。


「コレは……ホーリィボトルですか? モンスターを退けるという……」

「うん、強力なモンスター相手だと絶対というわけじゃないから気休め程度かもしれないけれど、無いよりはマシじゃないかなと思って」

「ありがとうございます、お心遣い感謝しますわ」




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bkm

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