イレーヌは軽く笑っていると、レンブラントが現れた。
「楽しそうですな、皆さん」
「あ、お父さん!」
父の姿に彼女は満面の笑顔を見せ、リオンは顔を上げセシルも彼を見る。
「お父さん、あのね、カルバレイスに行ってバルックさんに色々教わってきたのよ。先ずはフィッツガルドとカルバレイスの特産物の交流売買を始めようと思うの」
「ほうほう、随分と大きな話だ」
「ええ、小さい事からコツコツしていくのも良いけど、時には大きく1歩踏み出すのも悪くないと思うわ。商業的利益はあまり無いけれど、メリットはある筈よ」
「ふむ、イレーヌらしいな」
笑うレンブラントは、今は使用人ではなく父親の表情を見せていた。とても嬉しそうで、笑顔は心なしかイレーヌと似ている気がする。
「しかしなあ、この調子では何時花嫁姿を見れるのか……」
「ま、まだ早いわよ、私はやりたい事沢山あるし」
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bkm
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