一行と同行すれば、危険な目に合う事が容易に想像出来る。

 旅や戦いの経験が無いフィリアを守りたいアイルツを説得したのは、他でもないフィリア自身だった。


「司教様、私はこの方々と共に行きますわ」

「フィリア……!」

「元を正せば、私が安易に封印を解いてしまった事が原因なのです……。私はその罪を償う為に、グレバム様……いえ、グレバムを見つけ、神の眼を取り戻してみせます……!」


 先程とは打って代わった彼女の強い眼に、司教は言葉を失った。

 その贖罪の意思を尊重するかの様に、セシルが静かに誓う。


「司教殿、彼女は私達が全力で護ります。ですから、どうか……」

「……分かりました……皆さん、フィリアをどうか、よろしくお願いします」

「ありがとうございます、司教様。
 私はフィリア・フィリスと申します、皆さんこれからよろしくお願いします」


 二人が深く頭を下げた後、皆は知識の塔のへと向かった。



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bkm

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