天上で彼は告げた。
「世界の支配なんぞ人間には無理だ。仮に成功したとしても、間違いなく何時か争いが起こる……それが人間というものだ……高望みは身を滅ぼすぞ」
『……君は変わった……いえ、それが本当の君なのかもしれないわね、その強い意志が羨ましいわ』
「……後戻りは出来ないのか」
『私……過去を振り返るのってあまり好きじゃないの』
決別の言葉、ならば道は1つ。
『皆、きっと次は此処に来るわよね……待ってるわ』
通信は此処で終わり、重い沈黙が降りる。次の敵は決まった、彼等がするべき事は1つ。
ルーティがスタンに発破を掛けた。
「アンタ、手を抜くんじゃないわよ」
「分かってるよ……イレーヌさんを止められるのは、俺達だけだもんな」
彼も覚悟は決まっているのか、その眼の意思は強い。
しかし彼は小さく溢した。
「でも……やっぱりこんなの虚し過ぎるだろ……」
「……今更だ」
少年もその言葉を溢す。
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bkm
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