案の定スタンは混乱し始めたが、他は大体理解出来たらしい。その中でもやはりというべきか、フィリアの頭脳が存分に働く。


「コレをラディスロウに乗るを前提として打開するには、中和装置の効果範囲を上げるしかありませんね……でもレイノルズさんの話を聞く限りだと、それは無理なのでしょうね」

「うん、ソーディアンの負担が何倍も大きくなる。決戦前に決戦兵器が損傷するなんて笑い話にもならない。
 だから可能性は機体のスピードを何とかするしかないんだけど……そもそも輸送艦だった物に更にスピードか防御力を求めるのは酷だ」

「しかし、レイノルズ君は先程打開策があると言っていた気がするのだが」


 ウッドロウの指摘に彼は頷くも浮かない顔をしている。だが話さないわけにはいかない、重い口を開いた。


「ミックハイルにある輸送用のクルーザーなら、ラディスロウより小型でスピードが出る。これなら60メートルの地点で穴が空けられて、そのスピードを維持すればバリアーを抜けられる」


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bkm

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