13

「人間を止めたわけか、本末転倒だな」

「同胞を救えるのなら、私は手段を選ばん」

「馬鹿馬鹿しい、こんな事で本当に救えると思っているのか!」


 双方意思は揺るがない、ならば取るべき行動は1つだけ。

 リオンが晶術を発動する。


「グランドダッシャー!」


 幾度も現れる岩塊がバルックを襲い掛かるが、彼は床を力任せで殴り岩塊を砕いてみせた。同時にスタンとウッドロウが飛び出す。


「獅子戦吼!」


 具現した闘気と人外の拳がぶつかり、僅かにスタンが押される。

 そして壁を伝い現れる虫達。


「くっ、こんなトコにまで……最悪じゃないの」

「もう、ぶっ飛ばします!」


 何か少しキレたのかフィリアらしからぬ――らしいかもしれないが――言葉が飛び出す術が繰り出された。


「フレアトルネード!」

「ア、アイストルネード!」


 炎と氷の竜巻が虫達を焼き、凍らせ、 進行を止める。


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -