この施設での戦いも大詰め、落とせばレイノルズの言う通り危険が大きく減る事だろう。
ただやはり、気掛かりはある。
『だけどあの、レンズエネルギー反応……もしかしたら、その先に“何か”居るかもしれない。今の位置じゃあメインルームの状況は分からないし……戦闘体勢だけは崩さない様にしてほしい。
あ、ラディスロウはまだまだ大丈夫だから肩の力を抜いて、一緒に頑張ろう。それじゃあ、メインルームに到着した時また連絡するね』
通信の声にはかなりの疲労が見えた、普通の人間である彼の体力と精神力が危ぶまれる。
「レイノルズさん、大丈夫かな……」
「ならさっさと行くぞ。防衛システムを落とせば、向こうも僕達もある程度休息が取れる筈だ」
「そうだな……よし、行こう」
彼等は、目的地への転移装置を使い飛んだ。
まだあまり慣れない転移が終わり、彼等は細長い廊下を進む。この場所にも木の根が伸び、時の流れを実感させる。
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