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 そして突き刺さるその箇所で小規模爆発が起き、曲刀と右足が落ちる。当然片足を失った身体にバランスもへったくれもなく、前のめりになっていた事が災いし俯せに巨体は倒れた。

 そこに発動される晶術。


「エクステンション!」


 召喚された光球が晒された背中に触れた瞬間、強振動を帯びた光の柱がそこを襲った。振動は装甲である晶力壁を歪ませ、その隙間から核に外部から徐々に晶力を注ぐ。


「く……まだまだ……!」


 尚も起き上がろうとする機人兵、フィリアは術を続ける。すると敵の挙動がおかしいモノになり、それをキッカケに術が終了した。

 此方の勝利かと思われたのだが異常な機人兵の動きは止まらず、それどころか這いつくばったままフィリア等に近付こうとする。


「……! リオンさん! ルーティさん! 急いで此方へ!」


 彼女の声に膝をついていた2人はソーディアンと共に駆け寄る。

 それが完了しフィリアが障壁を展開したのと、機人兵が爆発したのはほぼ同じ瞬間だった。


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bkm

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