「グレイブ!」
避けられないと瞬時に判断し晶術による岩槍が刃を止めた。
一撃を防がれた機人兵は体勢はそのままで膝をフィリアに向け、そこに隠されていた砲口を開いた。一瞬で収縮した晶力が発射され、それをスタンが炎の壁で防いぎ、同じ攻撃は続けられる。
「……!」
リオンは岩槍にヒビが入ったのを見た、勢いもつけずに力だけで砕こうとしている。見上げれば何時の間にか肩にある銃口が此方に向けられていた。
「武器の倉庫というわけか……」
槍が砕ける前にその場を離れ、それを追う様にして銃弾が床を傷付ける。そのまま背後に回れるか試してみたが、人間でいう肩甲骨の辺りから晶力を纏った巨大な巨刀を1本ずつ持った少々細めの腕が2本生えていた。
「死角無し……」
曲刀の二撃を避け機人兵の横側に戻る。
やはり時間を掛ければ掛ける程不利になるのが眼に見えた。
「ルーティ!」
攻撃を避け続ける彼女の名を叫び、彼は詠唱ゼロで晶術を発動する。
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bkm
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