「は、はやっ、何アレ!」
「巨体に似合わぬスピード……コレは厄介だな」
ルーティは速く動くように改めて身体を解し、ウッドロウが機人兵の動きを見る。
警戒する中でリオンが一歩前に出た。
「時間は掛けられん、さっさと決める」
「でも、どうやって後ろに回るんだ?」
「……スピードにはスピードで対抗するしかないだろう、詠唱時間を確保する意味でもな。手伝えルーティ、フィリアはアレが膝をついたら容赦なく術を叩き込め。スタンとウッドロウはフィリアのサポートを頼む」
最初に呼ばれたルーティが少年に近寄ると、彼は小声で短めに指示を出す。
そのすぐ後に機人兵は大剣を振り上げつつ接近してきた。
「しっかりやれよ」
「アンタに言われる筋合い無いわよ」
2方向に別れ2人は自ら的にに近寄る。機人兵は右手側に居るルーティに剣を振り下ろすが避けられた。
しかし床を砕く剣をその高さにキープしたまま、かなりのスピードで上半身だけを半回転させ左側に居るリオンを狙う。
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