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「行くぞ……!」


 扉に触れると自動的に開き、真っ暗な空間が目の前に広がる。眼が慣れる前に扉は閉じ、直後大きな金属音がした。


「ちょ、まさか暗い中で戦えとか言わないでしょうね!?」

「クレメンテ!」

《任せい!》


 クレメンテが晶力を具現させ幾つもの光球を作り部屋を照らす。それによって彼等の眼に映ったのは、空のカプセルが並んだ部屋の中央に居る3メートルはありそうな大型機人兵。

 それは右に持つ大剣を振り上げ、振り降ろす。その攻撃範囲に彼等は居なかったが、金属製の床は大きく抉れていた。


「……Rキーの時のガーディアンよりヤバイなコレは……」

《見た目通りとも言うな》

「背中を狙う、目的はハッキリしている。あんないかにも重そうな……」


 リオンは自分の言葉を後悔した。動き出した機人兵のスピードは見た目通りではない、予想の数倍速く距離を詰めてくる。

 皆横に避け、巨体の突進を避けた。敵は壁にぶつかる寸前で急停止し後ろを向く。


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bkm

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