「此処がイグナシー……」


 周りに機兵の姿は無い。建物の前で彼等はクルーザーを降り、スタンがカプセルに収める。

 そして彼等機械仕掛けの未知の施設に足を踏み入れた。


「薄暗いわね……でも機械が動く音が……」

《まだ充分にダイクロフトからエネルギーが送られてきていないのね。でもターミナルは最優先で稼働している筈よ》

「で、アンスズーンから敵が転送くる可能性も高いわけか……」


 千年前の科学力の一片は、千年後の彼等を圧倒させる。

 レイノルズから通信が入ったのはその時だった。


『無事イグナシーに着いたみたいだね。転送ターミナルは建物の中心にある、右手側の通路を真っ直ぐ進めばターミナルに出るよ。ただ転送されてくる機兵以外の、施設のガーディアンも巡回してると思うから気をつけて!』


 通信が終わり、皆は言われた通り微妙にカーブになった通路を進む。


「ガーディアンってRキー取った時のと似たヤツかな……だったら大変だよな……」

「随分と弱気だな、後ろに下がってもいいんだぞ」


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bkm

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