リトラーの指示でレイノルズは穴が空いた小さな機械の箱をスタンに手渡した。渡した彼は非常に晴れ晴れとした表情を見せている。


「それはアレ……“反重力クルーザー”を収納する為のカプセルさ、スイッチ1つで出し入れ出来るからね。あ、レーションとかも積んであるから確認しておいて、一応味には気をつけてあるけど……そこは軍用だからさ、うん。
 操縦はフィリアさんにお願いしていいかな」

「わ、私ですか……?」

「うん、僕の眼に狂いが無ければ問題無いよ」


 何が問題無いのだろうか分からないが、フィリアの眼も輝いているのは気のせいではない。

 リトラーの話が再開する。


『外郭に上がり次第防衛システムを無効化する為クラウディスに向かう。それからの行動は状況により此方で判断する。
 以上が今作戦の内容だ、非常に厳しいモノになるが外郭の完成だけは阻止しなければならない。それが出来るのはダイクロフトが復活して間もない今だけだ。我々は全力で君達のバックアップをする、千年前の悲劇を繰り返さない為にも頑張ってくれ。そしてコレは“ある人物”の言葉を借りたものだが、皆生きて帰ってきてくれ、コレは軍人である私から地上に生きる君達への命令だ』


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bkm

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