彼の話に一番驚いていたのはウッドロウだった。


「イクティノスを元に戻せるのか?」

『ああ……、先の設計図を解析した所、その方法が暗号化され記されていた。ヘルレイオスの機器を使えばイクティノスの修復が可能らしい』


 先の設計図とはセシルが遺した設計図の事だろう。

 設計図を書いた彼女の心には何があったのだろうか。


『しかし施設を押さえるにしても、間違いなく相手の妨害が入るだろう。先の飛行竜撃墜を考えると、場合によってはラディスロウで空を移動するよりも足で外郭を進んだ方が良い可能性もある。
 その際に使用してもらうのが、レイノルズに作ってもらった物だ。飛行能力が無く少々手狭ではあるが、スピードがあり小回りが利く。そして通信妨害を避ける為に此方からの一方通行の通信回路と現在位置と施設内での状況を把握する為の発信器とセンサーを設けてある。そちらからの声は此方で受け取る事は出来ないが、発信器の動きで状況を把握出来る筈だ。
 そして最大の特徴は……レイノルズ』


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bkm

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