22

 口を閉ざしていたルーティは、ガーディアンの残骸を眺めて不意に呟く。


「コレ、持って帰ってもいいかしらね」

「どうするんだ」


 マリーが用途を訊くと、まあ予想通りの答えが返ってきた。


「レイノルズに売――渡すのよ。千年前の技術なら飛び付く――じゃなくて、調べたら今後の為になるんじゃないかと思って」

《本音がだだ漏れじゃない》

「う、うるさいわね……」


 そんなわけでとルーティはコングマンに残骸を運ぶ様に命令する。当然コングマンがそれに従う筈が無かったが、“フィリアにカッコイイ所を見せるチャンス”と言われたら運ぶしかない。

 戻ろうと皆が歩き出した時、マリーがスタンを呼び止めた。


「どうしたんですか、マリーさん」

「うむ……分かっているかもしれないが、ルーティについてなんだが」

「…………」


 青年は何も言えず押し黙る。何か言わなければと焦れば焦る程それを悪化していた。


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bkm

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